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処女作を執筆中の若い作家へ~「知的生活(P・G・ハマトン著)」より

知性の衛生学~処女作を執筆中の若い作家へ~
本棚を整理していたら「知的生活(P・G・ハマトン著)」が出てきたので読み直し。
年齢や環境が変わると、本の読み方も変わることを痛感。
で、誰か(主に自分)の役に立てばいいと思い書き記す。



「処女作を執筆中の若い作家へ」というドンピシャな節があります。
概要は「創作は旅のようなものである。旅の道程を楽しむことが重要。旅が終わることだけを考えてはいけない。一歩一歩着実に進むべきだ。一日平均三マイル歩けば一年で千マイル進む。」


第一に仕事の道程を楽しむべきであって、仕事が終わることばかりを心もちにすべきではない。終わりだけを待ち焦がれると、仕事だけでなく人生も挫折していしまう。
一歩一歩進む、焦りは禁物。はやる気持ちは精神の刺激剤程度に抑えるべきだ。


「今日はいい日だから何か描こう」と思って画家の真似事をしても、本当の画家にはなれない。本当の画家の一日を送るなら、その前に何千日もの積み重ねが必要である。画家の生活は画家にしかできない。
我々が短気になるのは、主に自分の能力に対するアマチュアらしい不安感があるからだ。この不安感は仕事の完成を少しでも早く見たいという焦燥感が付き纏う。

  • 思うような成果が得られないのではという不安
  • 成功への期待

この二つが綿密な仕事に必要な冷静さを失わせる。
この二つは不要ではない。意志の力ではどうにもならないからだ。


最初は能力や教養には限界があることを知らないため、作品を遮二無二完成させる。一喜一憂していると、更に自分の力量を知りたくなり、更に完成を急ぐ。
賢明な人は経験から自分の限界を知る。限界を知って入れば仕事の完成具合を察することができる。ゆえに完成を急ぐ気持ちが起きない。

旅は振り返らず、先へ先へと進む。

 

 

 

 

買って読んだだけの当時の私は何も分かってなかったようです。実践していることもほぼ皆無。恥ずかしい。

しかし、たまたま本棚を片付け、この本を手に取り、目次から「処女作を執筆中の若い作家へ」という節を見つけたのは偶然か必然か。